幸せの追求
「 幸せ 」というのは、この世界の「 基本ニーズ 」のようなもので、 誰でも幸福になりたいと願っています。
ですが、幸せを追求することは、わたしたち自身を「 Unhappy / アンハッピー ( 不幸せ ) 」にするというのが、
最近のポジティブ心理学の研究結果です。
それはなぜなのか、朝ヨガライブの最後では、ヨガの視点からお伝えしています。 ( 動画 29:10 〜 33:59 )
朝ヨガライブ メニュー
この日の動画では、前半で 三角のポーズや 戦士のポーズ、ダウンドッグといったヨガの基本ポーズを組み合わせて動き、
後半の部分で「 幸せの追求 」についてお話しています。
- 3:45 ベーシックヨガ
- 29:10 ヨガのお話
「 幸せの追求 」とは
まずは上の画像、この日の聖句を読んでみましょう。
“ 幸せを追い求める中で、あなたは至福に到達する唯一のチャンスを見失ってしまった “
( 184・Anand Krishna )
今回の聖句のポイントは2つ
- 幸せを追い求める、とは
- 「 至福への到達 」とはなにか
です。
「 成功 」 =「 幸せ 」のイメージ
「 幸せを追い求める 」とは、いったいどのような状況のことでしょうか。
わたしたちは、一般的に「 成功すること 」= 「 幸せ 」と考えます。
この世界には、いろいろなタイプの成功があります。
一般的にイメージされる成功
- たくさんの収入が得られること
- ほかの人がうらやむ仕事に就くこと
- 素敵な家族
- 理想の結婚
- 健康であること
- 見た目がよいこと
- 有名であること
成功を手に入れても、満たされない??
最近のポジティブ心理学の研究で明らかになっています。
また本日の「 聖句 = ヨガの智慧 」が説いているポイントでもあります。
どういうことか、ヨガ哲学を使って、解説します。
PRAKRITI EVOLUTATES
2つの世界の概念
上の図は、「 プラクリティ進化展開 」を分かりやすく表したチャート、秋のトレーニング ( 更新 ) で使う教材です。
ヨガでは、
この世界には2つあって、
1つはコロコロと変化する物質的なプラクリティの世界。
もう1つは、変わることのないプルシャという意識の世界である
と考えます。
「 ヨガ哲学 」まなぶ時に、この概念 ( コンセプト ) の習得が、難しく、みなさんが最初に引っかかるところだろうと思います。
いったん このままいったん先に進みましょう。
コロコロ変わる物質世界 収入・仕事・家族・パートナー・肉体
このすべてが、プラクリティ / 物質世界 に分類されます。
変わらないことがありえない世界 = いつか絶対に変化する
この世界での成功というのは、いつでも変化しうる、それはつまり成功ではなくなる可能性がある、
ということです。
お金は、なくなるかもしれない、 仕事は、失うかもしれない、 家族・パートナー、 命あるわたしちの肉体が、一生 変わらないなんてことはありえません。
だから、どんなに経済的な成功、名声を手に入れ、理想の人間関係を築いたとしても、わたしたちは、「 永遠の幸せ 」 を手に入れたようには感じられないのです。
むしろ、 それらを失ったときのことを無意識に想像し、ココロのどこかで、不安を感じるのです。
わたしたちが一般的に考える「 幸せ / 物質的な成功 」とは、
失われる可能性があり、とても一時的で条件的なものなのです。
「 至福 」への到達とは
本日の聖句、また「 ヨガの教え / ヨガ哲学 」のいう「 至福 」とは、
上で説明したような、わたしたちが感じる一時的なマテリアルハピネス / 物質的な幸せ とは違います。
変わることのない唯一の存在 ( = プルシャ・ほんとうの自分 ) に気づくこと。
この気づきのことを「 悟り 」
ヨガでは、「 サマディー ( = ヨガの八支則、最終段階 ) 」といいます。
「 至福 」への到達、悟りをひらくことは、もちろん 簡単ではありません。
この世が、わたしたちに与える試練を1つ1つ、乗り越えていくうちに、 ようやく見えてくる「 道 = path 」なのだろう、思います。
ヨガは「 より生きるための知恵 」
その教えを得るには、わたしたちにも準備が必要です。
皆さんの毎日に、ヨガの「 知恵 」が少しでも届けば幸いです。
ヨガ哲学 ワークショップ開催
11月24日 16時〜