【 迷走神経ワークショップ ③ 】自律神経のあたらしい考えかた
今回は「 自律神経のあたらしい考えかた 」についてお話をします。
4月29日(祝・木) オンラインワークショップ・2時間の内容になりますので、WSの予習にしていただけましたら幸いです。
ご予約はこちら。
「 迷走神経ワークショップ 」
ポリヴェーガル理論と3つのグナ
- 姿勢とホルモンの関係
ヨガの効果と科学的根拠
- ポリヴェーガル理論とは
多重迷走神経について
迷走神経の4つの特徴
- 今回の記事
自立神経について
交感神経と副交感神経
あたらしい概念
- 脳の構造
前頭前野・大脳辺縁系・脳幹
脳は3層構造
- 3つのグナ
サットヴァ・ラジャス・タマス
3つの質について
自律神経とマインドのつながり
自律神経系
カラダの自動操縦装置
自律神経とは、心拍や呼吸、消化、排泄など、意識しなくても自動的にカラダのなかでおこっているプロセスに関係する神経のことで、カラダの自動操縦装置のような役割を果たします。
自立神経系 = Autonomic nerve system ( ANS )
神経系は、中枢神経と末梢神経の2つに分かれます。
全身に分散する末梢神経は、体性神経(運動神経や感覚神経)と自律神経に分かれます。
シーソー型モデル
リラックス反応の副交感神経と、ストレス反応の交感神経の2つが、
シーソーのようにバランスをとっている、というのがこれまでの自律神経の捉えかたでした。
ダイヤル型モデル
ですが、1994年に提唱された「 ポリヴェーガル理論 / 多重迷走神経理論 」によって、
人には3つの神経系 ( 交感神経・腹側迷走神経・背側迷走神経 ) があるという考えが、現在では定着しています。
それらは、シーソーのように「 オン・オフ 」のスイッチで入れかわるのではなく、
光のダイヤルのように1日を通じて「 強 – 弱 」の変化をくり返すイメージです。
アメリカ・イリノイ大学精神医学部のスティーブン・ポージェス博士の50年におよぶ研究によって、「ポリヴェーガル理論」が発表されました。
2つの迷走神経
脳から出ている副交感神経のうち、
心臓・肺へつながっているものを腹側迷走神経 ( ふくそくめいそうしんけい ) といい、
胃や腸、腎臓、脾臓、肝臓へつながっているものを背側迷走神経 ( はいそくめいそうしんけい ) といいます。
2つの迷走神経は、それぞれ全く異なる反応をカラダやマインドに引き起こします。
- 腹側迷走神経
社会交流の迷走神経
愛・つながりの反応
- 背側迷走神経
シャットダウンの迷走神経
気絶、解離の反応
横隔膜呼吸について
カラダの中で、腹側迷走神経と、背側迷走神経をへだてているのが、横隔膜です。
そのため、ヨガで呼吸をするときに、
横隔膜を上下に動かすことで、おもにリラックス反応に関わっている迷走神経が刺激され、
心が落ち着く、不安な気持ちの抑制といったマインドへのポジティブな効果を得ることができます。
次回は「 脳 」についてお話をします!
迷走神経ワークショップのアーカイブ動画