記憶とヨガ【 知識とワザの記憶 】 | 脳科学・心理学
こんにちは、都内でyogaのインストラクターをしているミカ( @mikamikayoga )です!
企業ヨガでは、「 瞑想・ヨガ・脳科学 」をテーマに、講義をしています。
本日のテーマは、記憶とヨガです。
- 短期の記憶
- 長期の記憶
- 知識の記憶
- ワザの記憶
HYPPOCAMPUS
記憶をつかさどる脳の領域 「 海馬 」
さて、脳というのは領域によって、
そのまかされている役割がことなります。
例えば、運動だったら小脳・論理的に考えるのは大脳・消化や睡眠は脳幹、といった具合です。
記憶には、「 海馬 ( かいば ) 」という、
下の図の緑色の部分が大きく関わっています。
目や耳からの情報を流す
「 情報の回路 」のような役割です。
海馬の記憶は短期記憶
情報の回路としての役割を果たす「 海馬 」は、
その情報を長期間、保管しておくことはできず、
一週間もすると、一度覚えたはずの情報はいつの間にか脳から消えています。
海馬の記憶は、短期的です。
記憶を定着させるために、
脳は、情報を「 海馬 」ではなく、「 大脳新皮質 」という場所に書き換えますが、
その作業は、夜 寝ている間に行われます。
BRAIN WAVE
「 情報 」の信号が、
睡眠中に 脳の中心部分から発生する「 波 」によって、
「 情報 」の信号を、海馬から、大脳新皮質まで送るという仕組みですが、
「 波 」の発生が弱いと、情報は、「 海馬 」の中にとどまり、
「 大脳新皮質 」まで届きません。
- 小さな波
▷ 記憶は「 海馬 」にとどまる
短期の記憶
- 大きな波
▷ 記憶は「 大脳新皮質 」に移される
長期記憶
「 波 」の違いは、感情によるもの
「 情報 」は、「 感情 」と組み合わされると、長期間、記憶に残ります。
感情を揺さぶるようなできごと、
またショックなできごと・わくわくと楽しいできごとは、
脳内で「 大きな波 」を引き起こし、
長期の記憶として記録されます。
いっぽう、なんの感情も発生しないようなできごと、興味のないことというのは、
一時的に覚えておくことはできても、
長期間、忘れずにいることは、難しいのです。
ワザの記憶と知識の記憶
職人ワザとしての記憶
さて、「 記憶 」には、
「 海馬 」に繰り返し信号を流して「 記憶 」を形成していくような「 知識 」の記憶以外に、
もう1つ「 ワザ 」ともいうべき「 記憶 」の種類があります。
こちらは、
「 手続き記憶 」といって、「 海馬 」ではなく、
運動に関わる「 小脳 」、また「 大脳基底核 」という領域が関係し、
カラダで覚えこむような記憶、
いわば「 職人ワザ 」です
習得には、たくさんの厳しい練習と時間が必要ですが、
一度覚えると、忘れにくい記憶です。
YOGA POSE
さて、「 ヨガのポーズ 」は、どうでしょうか。
みなさんが、手や足の位置を考えながらポーズをとっているとしたら、
それは、まだ「 知識の記憶 」
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考えなくても、手や足が自然と動くようになっているとしたら、
それは「 ワザの記憶 」として、みなさんのカラダ・脳に蓄積されている技術です。
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カラダがポーズを覚えることで、
考える量が減り、
より「 集中 」しやすくなります。
ヨガの「 八支則 」
ポーズと呼吸の先、「 集中 」へと進むためには、
脳・カラダがポーズを覚えこむほどの、
たくさんの練習が必要です。
( 当日の講座ビデオ )
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