【 迷走神経ワークショップ ⑤ 】ヨガ哲学3つのグナについて「サットヴァ・ラジャス・タマス」
今回は「 3つのグナ 」についてお話をします。
4月29日(祝・木) オンラインワークショップ・2時間の内容になりますので、WSの予習にしていただけましたら幸いです。
ご予約はこちら。
「 迷走神経ワークショップ 」
ポリヴェーガル理論と3つのグナ
- 姿勢とホルモンの関係
ヨガの効果と科学的根拠
- ポリヴェーガル理論とは
多重迷走神経について
迷走神経の4つの特徴
- 自立神経について
交感神経と副交感神経
あたらしい概念
- 脳の構造
前頭前野・大脳辺縁系・脳幹
脳は3層構造
- 今回の記事
3つのグナ
サットヴァ・ラジャス・タマス
3つの質について
自律神経とマインドのつながり
ここまでの復習
ポリヴェーガル理論とヨガ哲学「3つのグナ」のワークショップの内容を、5回のブログにまとめています。
( 迷走神経ワークショップ③ の記事 )
ポリヴェーガル理論 ( = 多重迷走神経理論 ) とは、自律神経を3つに分ける新しい考えかたであることをお話をしました。
次に脳の3層構造についてお話をしました。
前回までの内容
脳の3層構造と3つの自律神経の間には、
進化の順番や役割に、さまざまな共通点がある。
ヨガ哲学につなげる
今回はさらに、ここまでのお話を、ヨガ哲学「3つのグナ」の考えかたにつなげていきます。
3つのグナ
エネルギーの性質
かつてヨギたちは、エネルギーには3つの質があると考えていました。
それがサットヴァ・ラジャス・タマスの3つのグナです。
- サットヴァ
:純粋・ピュア
1番よい穏やかな状態・ヨガをするとこの状態が増える
- ラジャス
:躍動・情熱・変化の過程
エネルギーの高い状態
- タマス
:暗さ・無気力
エネルギーから物質へ
エネルギーが、形をもつ物質となって現れるとき、3つの性質のうち、ひとつが優勢となります。
物質の性質は、その物質がどのエネルギーの性質をより多くもつかによって決まります。
- 熟れたりんご
:サットヴァの性質を多くもつ
- 熟れかけのりんご
:ラジャスの性質を多くもつ
- 熟れすぎたりんご
:タマスの性質を多くもつ
どの性質が優勢であるにしても、1つの性質からのみ成るのではなく、
ほかの2つの要素もかならずあわせもつことになります。
熟れたりんごをよくみると、どこかに肉眼ではわからないあ程度の腐りかけの部分があったりする、といった具合です。
マインドの性質
エネルギーや物質だけでなく、
わたしたちのマインドもこの3つの性質に分けて考えることができると、ヨギたちは信じていました。
ロータスの花
ヨガの象徴である「 ロータスフラワー ( 蓮の花 ) 」は、わたしたちのマインドの3つの状態を表しています。
- ロータスの花
( サットヴァの性質 )
穏やかなマインド
つながり・満足感・明晰さ・明瞭
- 泥
( ラジャスの性質 )
感情的なマインド
怒り・不安・創造性・活発性
- 根っこ
( タマスの性質 )
無気力なマインド
恐れ・抑うつ・憂鬱・気分の落ち込み
まとめ
ヨギたちが、3つに分類したマインドの状態というのは、
3つの異なる自律神経の特徴によるものだろう、というのが、
ここ最近、脳科学、神経学、そしてヨガに長けている研究者のかたがたの間で解かれている理論です。
生活でどのように活かすか
1日を通じて、わたしたちが交感神経と副交感神経をいったりきたりするように、
わたしたちのマインドもまた、
サットヴァな状態、ラジャスな状態、タマスな状態を行き来します。
それ自体はまったく悪いことではありません。
大事なのは、どのようにして素早く、効率的に、マインドの理想とする状態 ( = サットヴァ ) に戻すか、その方法を知っておくことです。
ヨガ・瞑想から学べること
ヨガの呼吸法やポーズ、瞑想には、わたしたちの自律神経をより効率的に、短い時間で理想の状態へもどすためのテクニックがたくさんあります。
この講座を通じて、自律神経とわたしたちのマインドのつながりについてすこしでも知っていただくことで、
日々のヨガの練習から、より多くのよい効果を得られるようになりますことを願っています。
ブログをお読みいただき、ありがとうございます。
2時間のワークショップで、より詳しい内容を、みなさまにお伝えさせていただけるのを楽しみにしています!
迷走神経ワークショップのアーカイブ動画